企画の確かさと徹底した品質管理が支える大量販売:ファーストリテイリング その3

8月 14th, 2011

東南アジアの人件費の安い国で縫製等の低コストな製品を日本の市場に、安価で気軽に購入できるカジュアル衣料を売るという発想なら、他の業界でも普通にあるでしょう。 低価格で高品質、さらにカジュアルでもデザイン性の高さも選択の幅広さが求められるニーズの多様化に対応できるシステムでなければ、ユニクロの今日の驚異的な発展はなかったでしょう。 同社のユニークなところは、商品開発と商品生産と商品販売を一貫して自社内で行うシステムをカジュアル衣料の販売業界にいきなり持ち込んだことでしょう。このような一貫システムを一般に製造小売業(SPA)と呼びます。 商品の企画はすべて、多様なニーズのマーケティングリサーチを持った同社の部門で行います。 中長期を見据えた企画で、人件費の押えられる東南アジア諸国等の委託工場で徹底した生産管理のもとに行われます。それはコスト管理だけではなく、商品の品質管理も同社のスタッフのノウハウによって行われ、それは従来の日本企業にはない徹底したものといわれています。 商品を絞り、大量販売を可能にする秘密はここにあるのだといえます。

幅広く、そして絞りこんだユニクロ戦略のしたたかさ:ファーストリテイリング その2

8月 12th, 2011

同社の前身は、地方のカジュアル衣料小売のメンズショップということですが、1991年現在のファーストリテイリングに社名変更されると。カジュアルウエア専門店として特化した「ユニクロ」ブランドでのチェーン展開を拡げてきました。 「高品質で低価格」という基本理念と、マーケットのターゲットは幅広く、そして商品は狙いを絞り込む、という徹底した戦略で、消費者のニーズを掴んで伸び続けてきました。 1998年の秋冬シーズンにおける「フリース」の大ヒットや、多彩なデザインのTシャツ等、記憶に残るようなヒット商品を次々と打ち出して、業界に台風の眼のようなユニクロ旋風を巻き起こし、着々と全国へと店舗数も拡大しています。それは大手スーパーの衣料品の売り上げを侵食して、流通にもユニクロは、新しいあり方を示したともいわれています。 またテレビCM等のメディア戦略にも画期的な手法を生み出しました。 従来、このようなTシャツ、ジーンズ等の安価なカジュアルウエアへのコマーシャルにありえなかった話題性のあるタレントの登用等、絞り込んだ商品とそのブランドイメージの構築にも斬新で卓越しています。 「ユニクロブーム」止まることがないようです。

カジュアル衣料は安物で低品質という概念さえ変えたユニクロ:ファーストリテイリング その1

8月 11th, 2011

カジュアル衣料品という産業分野が、これほどの脚光を浴びて、不況の日本経済の中でも光を放つ存在になりうるとは、考えられていたでしょうか。 それはたんに「勝ち組」といった、浮き沈みの激しい繊維業界の中のひとつの成功例とかいう視点ではなくて、これからの日本の世界市場にも通用するひとつの一般消費者相手の会社のあり方を提起するもののような気さえするのです。 いまや総合的なカジュアル衣料品チェーンにして、世界にも通用するブランド「ユニクロ」は、「ファーストリテイリング」という社名の企業が展開しています。 この近年の急成長振りは驚異的で、小売業のありかたの概念を覆すような脚光を浴び続けています。 最初は、若者のカジュアルウエアという印象が、その低価格だけでなく、高品質で着まわしもきくカジュアル性でデザイン性もいい、品揃え豊富で入りやすい店舗に雰囲気で、熟年層から女性も幅広く、購買層を広げて社会に広く浸透してきました。 安価で粗悪な使い捨てという観念ななく「低価格で高品質」というブランドイメージを定着させたのです。